再配達問題を引き起こす宅配荷物の増加と社会的損失について

再配達問題を引き起こす宅配荷物の増加と社会的損失について

年々増加傾向にある宅配荷物数

近年の通信販売、特にインターネットを利用した通信販売(EC)の伸びとともに宅配便の取扱個数は急伸しており、直近5年では取扱個数が約6.1億個増加している。
国土交通省は9月7日、2017年度の宅配便取扱個数は42億5100万個だったと発表した。2017年度の宅配便取扱個数を前年度と比較すると、2億3272万個多く、増加率は前年度比5.8%増。ただし、2017年度は集計対象が前年度と異なるため、宅配便取扱個数は多めに算出されているが急激な増加傾向にあり様々な課題があげられている。

社会的損失

・CO2排出量 再配達による走行距離の伸長率から算出したCO2排出量の増加は、年間418,271 tに及ぶことが判明しました。
これはスギの木で約1億7400万本の年間CO2吸収量にあたり環境への被害を与えています。

・また、配達回数の増分から算出した再配達に費やされている労働時間は、年間約1.8億時間になり、1日の平均労働時間を8時間、年間労働日数を250日と設定した場合、9万人に相当する労働力となることもわかっています。

環境への被害もさることながら、宅配の荷物増加における再配達の増加は物流業者の人員不足や過酷な労働条件を促しています。

再配達問題への取り組み

政府は2017年に再配達問題に関する世論調査を実施。 また、国交省は再配達率調査を年2回実施し、定点観測を行っている。調査によると、2018年4月度の再配達率は15.0%で、6か月前の前回調査(2017年10月度)と比べて0.5ポイント下がった。

宅配ボックスを駅やコンビニ、マンションなどへ設置する動きが広がっているほか、オープン型宅配ボックスの利活用推進のための国による支援が実施されている。また、コンビニ店頭受取や置き配などのサービスも提供されている。

ただ宅配ボックスの設置場所も限られているし、宅配ボックスの数にも限られている。
コンビニ受け取りもユーザーが指定しなければ再配達は発生し、置き配には盗難のリスクがある。

なぜ再配達は産まれるのか

再配達とは受取人が不在時に配送員が届けている事が根本的な問題ではないだろうか。
様々なサービスで受取人はコンビニ受取や置き配、時間帯指定と受け取り時間や方法を選択できます。
しかし配送員は配送方法を変更出来ないし、不在中に訪問することも多く、労働環境の変化にはまだまだ時間がかかるのではないでしょうか。

再配達問題とは宅配の荷物の増加が引き起こしているのが根本的な問題ではなく

・配送員が不在時に届ける
・受取人が不在時に届けられる。

この2つが根本的な問題ではないだろうか。

コラムカテゴリの最新記事