物流のラストワンマイルの救世主!ドローン配送の活用事例と課題を紹介。

物流のラストワンマイルの救世主!ドローン配送の活用事例と課題を紹介。

近年、物流のラストワンマイル(配送最終拠点からユーザーへの配送)においてドローンの台頭が凄まじい。大規模な物流では陸海空全てが物流経路であるが、ラストワンマイルでは陸のみの配送に依存する現状があった。物量網のパンクが懸念される中、それを打破する手段として、ドローンの出現は大きな意味合いをもつ。今回は、そんなドローンがラストワンマイルにどれくらい浸透しているか、紹介しようと思う。

1.ドローン配送とは

改めてドローン配送の定義をおさらいする。ドローン配送とは、ドローン(小型無人機)の機体に専用のボックスを装着するなどして空路で輸送を行なうことを指す。

日本やアメリカ、ヨーロッパでは倉庫間の物流網が高度に発達し比較的スムーズに配送が実現されているものの、それでもラストワンマイルはわずかな距離ながら大きな手間がかかる。日本でも大手3社が揃って値上げを行ったり、中国では最もEC購入が増える「独身の日」で物流網が完全にパンクしたというニュースが記憶には新しい。これらは陸上の配送手段のみの依存が契機の一員であると考えられ、陸上の配送に頼らない手段であるドローン配送は有用である。Amazonは、現状8ドルほどかかるラストワンマイル配送が、もしドローン配送が実用されれは1ドルほどまで削減できると試算しており、この点からも有用性が伺えるだろう。

2.ドローン配送の活用事例

ドローン配送の活用事例だが、Amazon20196月にドローン配送のテストをキックオフ宣伝をした点は着目すべきである。

アマゾン、ドローン配送を開始! 数カ月以内に商用化サービスに展開へ。

本サイトでも取り上げており、詳細は上記の記事を確認していただければ幸いであるが、2019年中には商用化サービスの展開が見込まれる。

また国内では、

ANAホールディングス:福岡で海産物輸送の実験開始

・西友:楽天と共同で離島への配送実験開始

・ヤマトホールディングス:中長距離輸送へ米社と機体開発

ドローン活用に向けて開発・実証実験を進めている。加えて、日本郵政は、福島県で郵便局間のドローンを活用した荷物輸送を201811月から初めており、徐々にドローン配送が浸透し始めている。

3.ドローン配送の課題

一方、ドローン配送には課題もある。安全面と法規制関連で紹介する。

3-1安全面

近年着目され始めた新しい配送方法であるがゆえ、安全面が懸念される声は多い。

最も分かりやすいのは、配送品やドローン自体の落下の懸念。ドローンの障害物回避能力は急速に進歩しているものの、落雷や鳥との衝突、電波のジャミング、射撃や投石などの悪意をもった攻撃までも想定した場合に、落下のリスクは常に存在する。

また、飛行時間や積載重量、耐風性能・防水性能等の懸念も、間接的に安全面に繋がる重要な要因である。

各企業は実証実験により、これらの安全面に対して保証ができるように試行錯誤を繰り返している。しかしながら、先述した通り日本郵政やAmazonの例から、実用化は着実に進んでいる。

3-2法規制関連

これは国内の課題であるが、ドローンをラストワンマイルで活用できる法規制が整っていない。これにより、Amazonのドローン配送の商用化サービスの展開が、現状は日本では不可能である(現状、日本の航空法は地上から150メートル以上の空域や人口集中地区の上空などで無人航空機を許可なく飛ばすのを禁止している)。

この課題に対し、政府はドローンを使った宅配サービスなどの商用化をにらんだルールづくりを開始した。「所有者や使用者、機種などの登録制度」や「機体の安全基準や使用者の技能を証明する制度」をつくり、航空法などの改正を検討する。テロや事故などを防ぐとともに申請の手間を簡素にし、企業がドローンを使ったビジネスに乗り出しやすい環境を整えるべく動いている。

4最後に

法規制関連への取り組みを開始し始め、今後国内でのドローンの活用が、物流のラストワンマイルにも及んできた。様々な課題はあるものの、まずは実用化という第一歩が国内で実現されることを期待したい。

実用化から得られた経験は、ドローン配送を進化させる大きなデータとなり得る。陸海空全ての物流網がラストワンマイルにも活用されることを願うばかりである。

コラムカテゴリの最新記事